Super Triode Connection
No.7 1619SE UTC
今回のテーマ
直熱管・・・ハム対策
地元で手に入るパーツでシャーシを

七号機 1619 超三V1

はじめての直熱管とメタル管

某真空管MLで話題になった1619を秋葉原で見つけました。値段も一本800円と手ごろだったので購入しました。宇多さんのHPでこれが直熱管+2.5Vと知り、あきらめていたんですが・・・
写真はシャーシ強化後の1619です。シャーシ周りは全てホームセンターで購入しました。
RCA 1619  電力増幅ビーム管
Filament Voltage . 2.5  volts
Filament Current . 2.0  amperes
入出力容量及び設計最大定格
入力容量Cin  . . . . . . . .     10.5  pf
出力容量Cout . . . . . . . .     12.5  pf
PG間容量Cgp  . . . . . . . .     0.35  pf
プレート損失 . . . . . . . .       15  watts
スクリーン損失 . . . . . . .      3.5  watts
最大プレート電圧 . . . . . .      400  volts
最大スクリーン電圧 . . . . .      300  volts

設計・製作

回路はいつもの様に宇多定数を・・・でも初段のリニアライザはありません。後でFETタイプを試します。
今回のテーマ・・・今回からそれなりのテーマを設定しました。今回は市販のシャーシ・ケースを使わないで、ホームセンターで手に入る材料でどこまで作れるかです。・・・でも途中で後悔しました。
ヒーターの交流点火・・・宇多さんのHPにも交流点火に触れてますので、「手作りアンプ掲示板」に質問しました。以下のお答えをいただきました。
  直熱出力管の殆はバイアス電圧の深い三極管なので余り影響がないと思われますが、1619 は -10V 
 と大変浅く、DC 点火すると -8.75V〜-11.25Vとバイアス電圧が傾き、  その影響が不明なため
 交流点火としました。
  1619 の If=2A に対して Ip+Isg が 50mA なら 2.5% でプレートの片焼けの方が影響が大きいで
 しょう。・・・以下省略 
なるほど・・・DC点火は結構問題があるのですね。ということで、交流点火にしました。また、ハムバランサーについてもアドバイスをいただき、「直径3cmの100ΩVRと22Ωのセメント抵抗二個」を使いました。昔白いタイトの巻き線型のハムバランサーで中点が取れなかったのですがこれなら大丈夫でしょう。
[動作例]
受信用AB球動作
         Description   Vp   Vs Vsup    Vg Vgmx   Ip Ipmx   Is Ismx   Ig   Rp   TC   AF  Drv   Zl   PO
  Class AB Amplifier  300  200    -   -10    -   44    -    4    -    - 8800    -    -    -    -    3

送信用C級動作
    Class of Service    Vp    Vs  Vsup    Vg    Ip Ipmax    Is Ismax    Ig Drive    Zl    Po
    C級 電信     CT   400   300     -   -55    75     -  10.5     -     5  0.36     -  19.5
    C級 電話     CP   325   285     -   -50    62     -   7.5     -   2.8  0.18     -    13


外部電源二号の拡張

2.5Vのヒータートランスはノグチトランスの「PM−H1」¥1850を使いました。これは2.5V3Aが二系統あって、ショートリング付きです。でもこれが今回最高の買い物になりました。このトランスを 外部電源二号に入れた為重量がすごい事になりました。簡単に持ち歩く事はできなくなりました。 同時にそれまでGT8ピンのケーブルでしたが、これを11ピンに拡張しました。ケーブルは約一時間でできましたが、今回一番の作業でした。

1619本体回路


回路図を見てもフィラメントの部分がめんどくさそうです。部品も大きいのと今回は200×200(mm) のアルミ版に作りますから、かなりサイズを小さくする必要がありした。シャーシはこのアルミ版と 10mmのボルトと高ナット10×60の足を4本付けたものにしました。アルミ版は1mmだったので 補強が必要です。・・・これは後日の工作とします。

Z号機スペックです

名 称 1619
テーマ はじめての直熱管と地元で手に入る材料で作る。
主要デバイス デバイス名称 諸データ
初 段 6AK5 (東芝) Rs5KVR+47MFD
C F 12AT7(中国) Rk8.2K
終 段 1619(RCA) Rk1.2KΩ(10W)+680MFD
出力トランス 850二段 一次パラ 二次シリーズ
S D 1N4007 1KV 1A以上
リニアライザ 1N4007 1KV 1A以上
電 源 外部電源2号・拡張版 330MFD,90Ω,680MFD
電 圧 電源電圧 260V
終段プレート電圧 255V
終段カソード電圧 50V
ヒーター電圧 2.5VAC点火

配線確認・電源入れ直後

いつもより慎重にチェックをしました。最初ソケット挿入時、1619のキーが折れてしまいました。 物凄い眠りから覚めたのですから仕方ないです。例によって、問題なく試聴が鑑賞になっちゃいました。

真上から見た1619アンプ

フィラメント部分の配線が込み入ってるので場所を取ます、球の配線は前へ持っていきました。 この部分の部品は大きいのと熱を持つなど工作が厄介かと思いましたが、何とかなりました。
今回はいつもの賽の目「五」ではなく横二列に並びました。配置は以下の通り。
LOUT 電源C ROUT
 1619  1619
6AK5 12AT7 6AK5
VR L-IN R-IN VR 

フィラメント周りの配線

白く長いのがカソードのセメント抵抗1.2KΩ10Wです。電圧検知用の端子をプラットフォームにしました。
その奥の小さいのがバランサ用の22Ω5Wです。L字方にVRを囲む様に付けました。見にくいですがその中にVR100Ωがあります。

内部です

左から右へ信号が流れ、上下で対称になる様にしました。今回から二連VRは廃止しました。 カソードのコンデンサはシャーシにバンドで固定しました。左側に4つのVRがありますが、 上下左側が入力用で右がカソード電圧調整用です。黒いソケットが6AK5で真中に12AT7、 その後ろに1619が並びます。トランスは横一列にしました。

カソード電圧調整端子とハムバランサ

この形式のハムバランサだと中点を取るのが簡単です。パーツが高くつきましたが他で耳にするようなハムバランサの問題はありませんでした。初めての直熱管ですが、思ったより確実に動いて驚きました。

1619とは?

秋葉原でこの箱を見たときなにやらきな臭い箱だなと思いました。中身は左の写真の様に石綿の様なショックアブソーバに包まれていました。この球は送信管に属するそうですから米軍の通信機の保守部品 だったのでしょうか?右の様な記載もあって戦時を予想して何十年も眠っていたんでしょうね。 起こしてしまったのは私ですからせめてフィラメントが切れるまで楽しい音を歌ってもらいましょう。
 

結果・ETC

 
市販のシャーシ・ケースを使わずにまでは良かったんですが、最低2mmのアルミ+アングル補強が必要でした。音ははじめぱっとしなかったんですが、眠りから覚めたごとくゆっくりと良い方向に変わっています。「直熱管の音」があるそうです。モーツァルトのバイオリン協奏曲K219を左1619右6CL6で聞き分けますと1619の方が弦の響きがいい様です。その反面6CL6の方が音に厚みがある気がします。 初段にも問題がありますから、音作りと筐体の加工は徐々にやっていきます。
ホームセンターでアルミのL形材で前後左右を補強し、版画用の板をはかせました。強度が増すと共に見てくれも良くなりました。 初段は6CB6に変更しました。宇多さんの言う「迫力のある音」がします。でもちょっと癖のある音です。終段の電流値を変えると音質が大きく変化しました。 今までの超三は作った後ほとんど無調整で(カソード電圧だけ調整)OKでしたが、1619は手を加えるとどんどん変わる様です。
 
トップへ戻る